現在作られているイミゴンゴのほとんどは
水性ペイントでの色付けになっていますが
1800年代前半に作り始められたころから1990年前後までは、自然由来の顔料を使用し着色をおこなっていました
伝統色とされているものは
白・黒・赤・灰色 (黄色を含む工房もあり)
今回は「赤」の伝統色に迫ります
自然顔料を使わなくなってからしばらく経過していたため
現在もその顔料が取れるのか、もともと取れていた場所にまだあるのかなどを調べるところからはじめました
赤の原材料は Igitaka cy’umutukuというタイプの土
Igitakaは土
umutukuは赤
の意味なので、直訳すると「赤い土」
そのままです
それでも赤い土ならばなんでもいい、というわけではありません
イミゴンゴの発祥地、ニャルブイェというエリアは
ルワンダの中でも赤い土が多いことで知られています
(調理用バナナを積んでマーケットまで歩きます)
もっとも古くから活動している工房から徒歩約45分
バナナ畑を抜けて
丘を越えていきます
到着したのは 穴
かつての赤の顔料の場所を知っていたおばちゃんが案内してくれ
「ほれ、この中よ」と
草と枝(トゲのおまけ付き)が伸び放題になったこの穴の中に降りていきます
深さはさほどでもなく、3,4メートルほど
長袖で来て正解でした
底に着くと
こちらの左側の土が「赤」の原料
誰かが削った痕跡があります
今も、外壁に塗る材料として使われていることもあるようです
濃く、息を潜めるような重い赤
早速塗ってみると、このような発色です
ここには粒子が残っていますが、これがなくなるように砕き顔料を作ります
サンプルをいただいて工房に持ち帰り、製作に備えることに
色を追う旅は続きます
(調査:masako kato)