イミゴンゴを弾く

2020年12月20日に千葉県八千代市で開催された「やちよのキャンドル」ナイトにてイミゴンゴ を弾くという初の試みが行われました   やちよのキャンドルナイトhttps://wacca-with.org/2020/10/candle2020/   2013年から行われているこのイベント主催はNPO法人わっかさん手作りの紙袋にはいったキャンドルが一面に広がる会場でした ゆらゆらと光の花がゆらめく中で音楽家のJun Iijimaさんが行ったピアノ演奏は譜面台にイミゴンゴを置いたものご本人はどんな柄が置かれるかを知らないまま当日を迎えました 演奏開始数秒前にスッと目の前に置かれたイミゴンゴ その柄からインスピレーションを受け、描いてくださった即興の演奏はこちらです https://youtu.be/hhOjFhBwbgI

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曲を作る過程に立ち会う

曲を作る過程に立ち会う 音が作る場の力をじりじり感じはじめ 音が壊す場の雰囲気もひりひり感じはじめている     何が聞こえてくるかで 同じものを見ても違うように見える 五感(とそれ以外の感覚も含め)はレーダーチャートのようになっていて 同じものが目から入ってきていても 耳から入ってくるものが違えば チャートの図形は変わる 歪むこともあれば調和することもある 同じものを食べても 食器が違うと味が変わるように 互いの器官が影響しあって事象を作っていることはもっと追求していきたい 2020年10月の展示会に向けて 「より没入してイミゴンゴ体験ができる視覚以外のもの」を探していました     たまたまとあるインスタグラムライブで最近ご縁をいただいたJun Iijimaさん 音楽(とそれにまつわること)を大学で教えていたり アンビエント音楽の研究をされていたり 見たことない楽器(洋琴)の奏者だったり 極め付けは地元が近かったりと 絡まり合う接点に何かピンときて 無理を言って展示会用の曲を作れないかお願いしてみました     ここからが、もう、ほんとに ものすごく面白い経験の連続

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イミゴンゴの発祥地 – 王子様が暮らした場所

ルワンダの伝統アート イミゴンゴ その始まりは諸説ありますが、1800年代前半に当時存在していたギサカ王国のカキラ王子が作り始めたと言われています カキラ王子にまつわる言い伝えでは特に潔癖だったエピソードが目立ちます   ・大皿料理をみんなでシェアするのが普通だった中で、彼だけ自分専用の食器を使っていた そしてその食器を保管する専用の小屋まであった ・雨の後のぬかるんだ地面を歩きたくない、と乾くまで岩の上に立って待っていた ・朝から昼まで水浴びばかりしていた ・昼から夜まで掃除ばかりしていた そんなカキラ王子が「なぜイミゴンゴを作り始めたのか」は本人のみぞ知るですが、自分の家の室内の壁に柄を描き始めたのが最初とされています 家に人を迎えた時に、より歓待の意を表すためのしるし 現段階の調査では、魔除け的意味合いや、祈りのシンボル、呪術用として使用されていた証は見つかっていません

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イミゴンゴの色彩 【赤】 – 自然顔料を巡る旅

現在作られているイミゴンゴのほとんどは水性ペイントでの色付けになっていますが1800年代前半に作り始められたころから1990年前後までは、自然由来の顔料を使用し着色をおこなっていました 伝統色とされているものは白・黒・赤・灰色 (黄色を含む工房もあり) 今回は「赤」の伝統色に迫ります 自然顔料を使わなくなってからしばらく経過していたため現在もその顔料が取れるのか、もともと取れていた場所にまだあるのかなどを調べるところからはじめました 赤の原材料は Igitaka cy’umutukuというタイプの土 Igitakaは土umutukuは赤の意味なので、直訳すると「赤い土」 そのままです それでも赤い土ならばなんでもいい、というわけではありません

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イミゴンゴの色彩 – 自然顔料を使った伝統着色を巡る旅

1800年代の前半から作り始められたと言われているイミゴンゴ 当時は文字を持たない生活を送っていたこともありルワンダ国内でその年代の文献にはまだ辿り着けていません ルワンダを調査フィールドにしていたヨーロッパや他の書き言葉を持つ国には何かしらの資料が残っているかもしれないのですがまだ、イミゴンゴに関して詳しく書き残したものには巡り会えておらず、現在も探索中です 書籍や資料としては手元にありませんがイミゴンゴは確かにここで生き続けている 文字化された情報とは別種の情報がこのイミゴンゴ本体から伝わってくるので様々な方法で解読を試みる日々です ひたすら繰り返す聞き取り調査 何より、イミゴンゴとその作り手さんと同じ時間と空間を共有することそして共通体験を増やしていくこと “語り得ないこと”の塊に手を入れてガサゴソと探りようやく掴んだ断片をあっちこっちと繋いでみてその総体の図を浮かび上がらせてみる 「向き合う」という動作の種類が少しずつ変わってきているかもしれません

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